ドル/円(3) - 元為替ディーラーによる初心者のためのFX入門

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ドル/円(3)

ドル/円に影響をあたえる材料

3.リスク回避の動き

米国は世界最大の経済力を持つとともに、世界最強の軍事力も有していることから、外国為替市場では、かつて「有事のドル買い」という言葉がありました。

しかし、2001年の同時多発テロ以降、2007年のサブプライム危機、2008年のリーマンショックなどの米国発の危機が多発したことにより、現在では「有事のドル買い」という言葉は、ほとんど聞かれなくなっています。

現在では、欧州通貨危機や、株式市場の暴落などの、投資家のリスク回避の動きが強まるときには、かつてのようなドル買い一辺倒ではなく、円買いとドル買いが進む傾向が強まっています。

円買いとドル買いの同時進行ですので、ドル/円レートの方向を見極めるのはむずかしいのですが、ユーロ/円、豪ドル/円などのクロス円の動きを通じて、ドル買い・円買いの勢いを比較することができます。


4.米国の経済指標

本来、為替取引は2つの通貨の取引なので、一国の経済状況だけを見ていては、為替レートの動きを捉えることはできません。

しかし、基軸通貨のドルと、円では、圧倒的にドル、つまり米国経済の影響が強く、ドル/円に対しても、米国の経済指標の結果が強く反映されます。
月初めに発表される米国の雇用統計をはじめとする、製造業、住宅、インフレ指標などの米国の経済指標の結果は、ドル/円相場に強い影響をあたえることから注目されています。


5.円独自の材料

ドル/円相場には、日本独自の商習慣や規制などが影響をおよぼすことが多く、無視することはできません。

よく耳にするものところでは、ゴトウ日やゴールデン・ウィーク中の需給などがあげられます。

ドル/円や、ユーロ/円などのクロス円は、ユーロ/ドルやポンド/ドルなどの通貨ペアに比べて、実際の貿易や商取引に基づく実需の割合が高い、つまり投機の割合が低いことが特徴です。

ですので、かつて日本の貿易収支の黒字が定着していたころは、輸出企業による外貨売り・円買いによって円高が進みやすいという構造がありました。
戦後、一貫してドル安・円高が進んだこともあって、円高が進むと輸出企業が狼狽売り(円買い)を持ち込み、円高が加速する傾向が強かった一方で、輸入企業は、円高基調の下、日本時間午前10時の仲値を待ってゆっくりと外貨買いをおこなうので、円高局面と円安局面では、その進行速度に大きな差があるというのもドル/円の特徴です。

日本の貿易収支の構造も大きく様変わりしていますが、円高局面のほうが円安局面よりも進行速度が速いという点は、あまり変わりはありません。

また、これらの需給などに代表される特殊要因により、ドル/円、クロス円は、チャートなどのテクニカル分析には素直に反応しにくく、不向きであると言われています。

私たちにとって、なじみのあるドル/円ですが、初心者の方は、ある程度取引に慣れた後は、世界最大の取引量を持ち、テクニカル分析や経済指標の結果などに素直に反応しやすいユーロ/ドルで取引のスタイルや相場観を確立するとよいと思います。

スポンサーサイト
コメント
非公開コメント

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。